2024年9月22日(日)第79回関西さるく会「京都岩倉さるく」紀行文

叡山電鉄出町柳駅に14名が集まりました。昨夜からの大雨も上がり、まずまずの空模様の中、京都市北東部にあたる岩倉地域をさるきました。

【岩倉駅】

まずは、出町柳駅から鞍馬線に乗り岩倉駅で下車しました。ここから最初の目的地「実相院門跡」を目指します。徒歩で約20分くらいですが、半分ほど行ったところでどしゃ降りの雨に会い、濡れながらの到着となりました。実相院は元天台宗の寺院、また、門跡寺院とは住職を天皇家の血を引く方々が務めた格式の高い寺院をいいます。御所の近くにあったのですが応仁の乱の戦火を逃れ、岩倉に移ってきたと伝えられています。庭の樹木が床に映る「床みどり」「床もみじ」が有名ですが、今回は光や風のせいもあり少しボンヤリでした。室内は撮影禁止、「少しくらいは」と抵抗した人もいましたが、「小学生でも理解されています」という返事。かわりに、四季の移り変わりをビデオで視ることができ、取りあえず満足しました。見学の終わり頃には、何と雨が上がり、予定通り寺院前の公園で昼食をとることができました。 

【岩倉実相院①】

【岩倉実相院②】

【岩倉実相院③】

【公園で昼食】

公園から2~3分で次の目的地「岩倉具視幽棲旧宅」へ移動。中には茅葺きの旧宅と「対岳文庫」の二つの建物があります。今回は、管理を委託されている造園会社の方に説明をしてもらうことができました。岩倉具視は公家のランクは下でしたが、当時の天皇が広く意見を求めたことで頭角を表わしました。当初は、婚姻政策など朝廷と幕府の協力強化の方針だったため、尊攘派から追放され、1864年~1867年の間、岩倉に幽棲することになりました。坂本龍馬、中岡慎太郎、大久保利通と岩倉で会談後、洛中帰任を許され王政復古に尽力、明治維新・新政府で活躍しました。 

余談ですが、旧宅の障子戸は、大正ガラスがはめ込まれ昔懐かしい風情があります。加山雄三さんの母方の血縁をたどると加山さんは岩倉具視の玄孫になるとの話、みんな「へぇー」と言ったあと、大先輩のHさんが「私、聞いたことがあるよ」、もう一度、「へぇー」と楽しいひとときを過ごしました。「対岳文庫」は岩倉具視の遺品や資料を収蔵するために、1928年に建設されました。設計者は昭和を代表する建築課の武田五一です。対岳の岳は比叡山をさしています。 

【岩倉具視幽棲旧宅①】

【岩倉具視幽棲旧宅②】

【岩倉具視幽棲旧宅③】

旧宅を出た後は、岩倉川に沿ってさるきました。川に「ハヤ」の魚影、第一発見者は勿論釣り師27回生Kさんです。

【岩倉川沿い】

しばらく行くと右手に岩倉地名の由来と伝えられている山住(石座)神社があります。古神道の形が今も残っており(880年には存在の記録あり)、社もなく、大きな岩が祀ってあるだけなのですが近寄ると空気もヒンヤリ、神域を感じました。さらに下り、岩倉駅で5名の方と別れ、国際会議場駅へ向かいます。途中、白鷺も川面に飛来し、いつの間にか”さるく日和”になっていました。駅到着直前で、いつものように19回生Fさんがお楽しみ会のできる飲食店を発見、楽しい一日を無事終了することができました。

 【山住(石座)神社】

参加者の皆さん、有り難うございました。 

23回生田部 

2024年8月25日(日)第78回関西さるく会「神戸港クルーズさるく」紀行文

8月25日、曇り空の天気予報に反し、神戸は青空が覗いていました。この日大阪の一部ではゲリラ豪雨のためJRの電車が遅れ、さるく会も集合場所の元町駅を20分遅れての出発となりました。20名の参加者(再開後初めて)は久しぶりのようです。

日中は暑くなりそうな中、当初予定の神戸海軍操練所跡地を省略して、震災メモリアルパークへ。阪神淡路大震災が生起して来年1月で30年になります。震災の状況と教訓を伝える施設に、今各地で起きている様々な災害と合わせ、改めて危機への備えをしておくことの重要性を感じました。

【震災メモリアルパーク】

潮風と海の香り、開放的なみなとの景観に、街中にない壮観さを感じながら、モアイ像に似た神戸海援隊の石造りの五体を見て、「BE KOBE」のモニュメントへ。 このフレーズは震災20年を経て、市民からのアンケートや思いを語り合う「場」の中から、神戸の思いを世界に発信するロゴとして生まれました。今ではSNSなどでの映えスポットとして絶大な人気があります。

【メリケンパーク】

【BE KOBEモニュメント】

暑いから早く涼しいところへ!の声に押され、クルーズ船の発着場「かもめりあ」へ。

【クルーズ船乗り場】

11時45分発のロイヤルプリンセス号の船内で出航前の昼食です。広げた弁当が畳まれる頃、船はゆっくりと岸を離れました。船内の案内放送と合わせ、甲板からの景色は神戸港の工場群、修理中の潜水艦、神戸空港、六甲の山並みや市街地など・・・次々に飛び込んでくる映像と船上の潮風は、普段味わえない感覚と心地よさを感じさせてくれました。

神戸ベイクルーズ万感なり!!

【神戸港クルーズ】

本日のメイン行事(最後にもメインが・・・)を終えて地上へ。この暑さに参加者バテバテです。予定のコースを変更して日陰のある道を選択。ここからの先導役は、神戸在住のMさんです。JR神戸駅から延びる元町商店街のアーケード下を通ることで陽を避けます。

途中横に逸れて南京町へ。お馴染みの豚まんや小籠包の有名な店、中央広場の十二支像が十三体などを紹介。触れると幸せ、金持ちになれるという女の子の来来(ライライ)、男の子の財財(サイサイ)のお金の神様像に、ある人達は触れ金持ちになれるよう祈りました。

【南京町】

再び元町商店街へ。最後は商店街の終い近く、ちょっと横道に逸れた所にあるお店で有志によるお茶酒(ちゃけ)会です。久しぶりに参加の皆さんの近況などに花が咲き、和やかな雰囲気の中解散となりました。暑い中全員無事に会を終えることが出来幸いでした。

【お茶酒会】

(19回生 太田記)