2024年3月24日(日)第73回関西さるく会「兵庫 龍野さるく」を実施しました。

龍野さるく行状記
桜の蕾もまだ固い3月24日、雨模様の中8名の参加を得て、兵庫龍野さるくを実施しました。白壁の古風な雰囲気を漂わせる町をぜひ訪れたいと熱心な龍野ファンの方もおられました。本龍野駅に集合のあと、兵庫県下では大きさ上位にランクされる清澄揖保川を渡ります。ここに架かる橋(龍野橋)のたもとは、映画寅さんシリーズの第17作目(1976年)「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」のロケ地の一つにもなっています。
 最初の目的地龍野城址を目指します。城下は折しも龍野ひなまつりの最終日に当たり、今日まで町家や店舗などで、古くからのものや大小様々なひな人形が美しく飾られていました。60か所の会場があるようです。そのうちの一つの会場となっていたお店に入りました。立派な雛飾りを見た後、これも名物となっている醤油まんじゅうを買い、昼食時に皆さんと食べることにしました。童謡赤とんぼの作詞者三木露風の生家を抜け、龍野城址の一つ埋門(うずみもん)から中に入りました。城は戦国時代に龍野のシンボル鶏籠山(けいろうざん)の頂に築かれたものが、江戸時代に平城としてほぼ現在の位置に移されました。城を背景に桜の景色を想定していましたが、固い蕾は我々の思いを受け入れてくれませんでした。
 次の霞城館(かじょうかん)には龍野が生んだ三木露風や哲学者三木清他の文化人の遺した資料や文献、晩年を送った館などが展示されていました。白壁の土蔵や塀に囲まれた道を上って、次の聚遠亭(しゅうえんてい)野見宿禰(のみのすくね)神社の麓まで急ぎます。聚遠亭にある茶室は、時の天皇から賜ったものを移築したものと伝えられ、御涼所を含め城主だった脇坂家ゆかりの建物です。前庭からの眺望絶佳は、この施設の名称の由来ともなっているようです。野見宿禰神社は日本書記にも出てくる、相撲の祖と言われた野見宿禰を祀った神社で、栃錦や若乃花など歴代の多くの横綱が訪れ石碑や玉垣も残っています。神社までは行かず、桜並木の小径を通って龍野公園へ。ここで昼食です。公園も、もう一週間あとであれば多くの桜の花が見られたことかと・・・。
 昼食後は、赤とんぼの歌詞の碑や作者三木露風の像に見入った後、武家屋敷資料館へ。天保年間に建てられた建物は近年になって修復され、城下町のまちおこしの一翼を担っています。
 うすくち醤油資料館では、昭和初期まで使用していた桶、樽などの道具や資料が展示されており、昔の醬油づくりに想いが行きます。昼食時に食べた大好評の醤油まんじゅうを、ここで購入することができ女性軍大満足でした。最後は大正時代に建てられた、レンガ造りの大正ロマン館へ。ここを後にJR本龍野駅から姫路へ向かい、お茶酒会のあと解散しました。
 白壁の古い建物が残った静寂で趣のある佇まい、豊かな詩情をたたえた龍野の地に、参加者大満足の様子でした。道中寅さんの撮影現場も併せて案内させていただきました。貴重な資料を提供していただいた25回生松崎さんにお礼申し上げます。
                             19回生 太田康美 記

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(写真の説明)
写真1_揖保川
写真2_しょうゆ饅頭のお店
写真3_龍野城址
写真4_街歩き1
写真5_聚遠亭
写真6_龍野公園にて昼食
写真7_赤とんぼの歌碑
写真8_うすくち醤油資料館にて
写真9_街歩き2
写真10_大正ロマン館