当麻寺紹介のその二
當麻寺(たいまでら、新字体:当麻寺)(當麻寺をクリックすると当麻寺のWebサイトが見れます)
法号は禅林寺。山号は二上山。現在の当麻寺には南を正面とする金堂と講堂が並んで建ち、これらの西側には東を正面とする本堂(曼荼羅堂)が建つ。日本の古代寺院は南を正面とするのが通例だが、当麻寺の境内は南と西に山が迫っていて南側に正門があった形跡はなく、境内東端の東門が正門となっている。金堂・講堂ともに平家の兵火により1180年に焼失され鎌倉時代に再建された(いずれも重文)、本堂(国宝)は平安末期の建築。東西の三重塔の内、東塔は高さ24.4M。奈良時代末期の建築と推定されている。屋根上の相輪は普通は九輪だがこの塔は八輪であり、相輪上部の水煙も他に例を見ない魚骨状のデザインになっている。
また西塔(国宝)は東塔よりやや高い25.2M。平安初期の建築。東塔のヒノキ材に対してケヤキを使って建てられている。
◇中の坊:当麻寺最古の塔頭で中将姫が剃髪した寺院。剃髪堂や日本最古の剃刀、誓いの石(足跡)が残る。また大和三名園の一として名高い庭園「香藕園」がある。
◇根本曼荼羅(国宝):縦横とも4M近い大きさ。損傷甚大ながらも現在も当麻寺に所蔵されている。
◇塑造弥勒仏座像(国宝):塑造(粘土製の彫像)であるが表面には布貼りをし漆を塗った上に金箔を貼っている。高さ219.7CM。様式から創建時の7世紀末ごろの作と推定されている。